年越しそば、おせち、お雑煮と、日本で楽しまれている伝統的な「年末年始の味」は、世界各国にも見られます。そこで今回は、それぞれの国で長きにわたり、伝えられてきた縁起の良いメニューをご紹介。機会があれば、ぜひ一度味わってみたい年末年始のごちそうです。
2023年12月29日
年越しそば、おせち、お雑煮と、日本で楽しまれている伝統的な「年末年始の味」は、世界各国にも見られます。そこで今回は、それぞれの国で長きにわたり、伝えられてきた縁起の良いメニューをご紹介。機会があれば、ぜひ一度味わってみたい年末年始のごちそうです。
年越しそば、おせち、お雑煮と、日本で楽しまれている伝統的な「年末年始の味」は、世界各国にも見られます。そこで今回は、それぞれの国で長きにわたり、伝えられてきた縁起の良いメニューをご紹介。機会があれば、ぜひ一度味わってみたい年末年始のごちそうです。
年末年始になると、日本でも年越しそば、おせち、お雑煮と、「年末年始の味」を楽しむ文化があります。これは、海外でも同じこと。見た目も華やかなものから、くじなどでその年の運気を占うものまで、さまざまな伝統食が受け継がれています。世界の食文化にふれながら、縁起の良い「年末年始の味」への知識を深めてみませんか。
1月のキリスト教の祭日に食べられる、アーモンドクリーム入りのパイ菓子「ガレット・デ・ロワ」。小さな陶器製の人形(フェーヴ)が仕込まれていて、切り分けた分にフェーヴが入っていた人は、「今年1年幸せに恵まれる」と言われています。パン屋さん、洋菓子店で、年始になると販売されることも増えているため、日本でも手に入りやすくなりました。
豚のミンチ肉を豚足の皮に詰めて、香辛料で味付けをしたソーセージのような肉料理「ザンポーネ」。煮込んだレンズ豆の丸く平らな形を貨幣に見立て、付け合わせとして添えられています。このことから、「福を呼ぶ」、「金運アップ」を願って食べられてきました。北イタリアでは、年末年始、特に年越しに食べるのが伝統となっているそうです。
ぷりぷりで、まるで水餃子のようなロシアの家庭料理「ペリメニ」。牛肉または豚肉、野菜であんを作り、皮で包み込んで茹で上げ、ブイヨンやサワークリーム、ハーブを添えていただきます。そのなかにコイン入りのペリネニを作っておき、当たった人は「その年、幸せに過ごせる」と言われています。家族総出で作るのが習わしとなっているそうです。
お雑煮に似た、餅入りの伝統的なスープ「トックク」。白は「純粋」や「始まり」を表し、1年のスタートとなる旧正月を祝って食べられているそうです。牛肉でとっただし汁とうるち米から作られた薄い餅の組み合わせは、食べやすく味わい深い美味しさ。韓国では1月1日から数え年で年をとるため、「一杯食べると一つ年をとる」と言われています。
シンガポールのお祝い料理「魚生(ユーシェン)」は、野菜と生魚からなる色鮮やかな海鮮サラダです。旧正月に1年の幸福を願って、幸せや富に関する言葉を実際に口にしながら、みんなで混ぜていただくそうです。現地のスーパーやレストランで販売されていて、近年では生魚の代わりにアワビやスモークサーモンなどが使われることもあると言います。
ご存じの通り、日本の「年末年始の味」も、たいへん豊かです。大晦日に食べる「年越しそば」は、細くて長いそばになぞって長寿を願うもの。「おせち」も、黒豆は元気でまめに働けますように、栗きんとんは栗の黄金色が財宝や豊かさの象徴と、縁起のいい一品が揃っています。「お雑煮」は、地方によってさまざまな具材や味付けがされ、バリエーションも多彩。年末年始は、日本各地の食文化やおいしさを堪能できる、貴重なひとときでもあります。
この年末年始は、より一層の幸せを願って、日本各地の郷土料理はもちろん、世界各国にも目を向け、はじめての「年末年始の味」を発見してはいかがでしょうか。