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文豪ゆかりの地|太宰治ゆかりの地 五所川原(青森県) 退廃からユーモアまで幅広い作風のルーツ

文豪ゆかりの地|太宰治ゆかりの地 五所川原(青森県) 退廃からユーモアまで幅広い作風のルーツ

作家・太宰治が生まれたのは現在の青森県五所川原市金木(ごしょがわらしかなぎ)。県西北部の、いわゆる“奥津軽”と呼ばれるあたりです。太宰の代表作のひとつ「津軽」や、短編「五所川原」など、多くの作品にその土地柄や自身の様子を伺わせる描写が残されており、退廃からユーモアまで幅広い作風のルーツを巡ってみてはいかがでしょうか。


作家・太宰治が生まれたのは現在の青森県五所川原市金木(ごしょがわらしかなぎ)。県西北部の、いわゆる“奥津軽”と呼ばれるあたりです。太宰の代表作のひとつ「津軽」や、短編「五所川原」など、多くの作品にその土地柄や自身の様子を伺わせる描写が残されています。

大家族にありながら母とは遠かった幼年時代

太宰治こと津島修治は明治42年(1909年)、青森県金木村(現在の五所川原市)で、青森県有数の大地主・津島源右衛門の六男、11人兄弟の10番目として生まれました。資産家であり、使用人も含めて30名以上という大家族。母が病弱であった修治は、乳母や子守、伯母によって育てられました。修治の秀才ぶりは尋常(じんじょう)小学校時代から教師を驚かせるほどで、卒業するまでの6年間は常に首席。その後、高等小学校を経て14歳で青森市の県立青森中学校へ進むまで、五所川原の生家で過ごします。

戦火に追われ、家族とともにまた五所川原へ

その後、官立弘前(ひろさき)高校から東京帝国大学仏文科へ進むもほとんど出席せず、留年や授業料未納のため除籍となります。若い時分には何度も自殺未遂を起こすなどしていましたが、やがて東京で作家・太宰治として名をなし、結婚を経て一男一女の父となると精神面でも安定し、「走れメロス」や「津軽」などの作品をあらわします。しかし、戦火は彼を追うように当時住んでいた東京都三鷹、疎開先の山梨県甲府へと迫り、終戦間近の1945年7月には、妻子を連れて五所川原の生家へと疎開します。その際の住まいが、下記で紹介する旧津島家住宅離れ座敷「新座敷」でした。

家族ともども疎開した、旧津島家新座敷

大正11年(1922年)に太宰治の兄によって建てられ、太宰が妻子と共に、終戦間近の頃から翌年11月に東京都三鷹の自宅へ戻るまでを過ごした“疎開の家”。1年半ほどの滞在中に、『パンドラの匣(はこ)』や『トカトントン』など23もの作品が生み出された場所でもあります。現在はミュージアム&ショップとして公開されています。

太宰治疎開の家 【旧津島家新座敷】
住所:〒037-0202 青森県五所川原市金木町朝日山317-9
営業時間:9:00~17:00
休日:不定休
案内料:一般500円、小中学生250円

生家は太宰治記念館「斜陽館」に

太宰治の生まれる2年前に竣工し、中学に進学するまでを過ごした生家。戦後は津島家の手を離れて記念館を併設する旅館となり、現在は五所川原市立の記念館として公開。多くの太宰治ファンが訪れる場所となっています。当地の大地主であった津島家の邸宅だけあって、近代和風建築や屋敷構えなど建築としても貴重なもので、国の重要文化財に指定されています。

太宰治記念館「斜陽館」
住所:〒037-0202 青森県五所川原市金木町朝日山412-1
営業時間:5月~10月:8:30~18:00(最終入館は17:30)、11月~ 4月:9:00~17:00(最終入館は16:30)
休日:12月29日
入場料:一般500円、三味線会館との一般共通券900円など

幼少の太宰治が遊んだ「県立芦野公園」

1500本の桜が湖畔に広がる、青森県指折りの桜の名所。太宰治が少年の頃よく遊んだ場所でもあり、園内には銅像や文学碑が建てられています。太宰の歩いた遊歩道を散策しながら、静かに思いを馳せてみたいですね。

県立芦野公園
住所:〒037-0202 青森県五所川原市金木町芦野84-170
入場料:無料

ここでご紹介した斜陽館と旧津島家新座敷は、母屋と離れですから歩いて4分ほどの距離。芦野公園も、最寄り駅こそ1つ隣になりますが、歩いても20分足らずの場所にあります。五所川原駅から斜陽館最寄りの金木駅までは津軽鉄道線で二十数分。夏は風鈴列車、秋は鈴虫列車、冬はストーブ列車となるこの鉄道に乗って、太宰治ゆかりの地を訪れてみてはいかがでしょうか。

※掲載されている情報は平成28年7月現在のものです。

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