健康法|「身体を温めるヨガ」 呼吸に合わせて、心も身体もポカポカに
呼吸に合わせ、ゆっくり身体を動かすヨガ。身体に負担の少ないゆったりした動きは、凝り固まった筋肉をほぐし、血流の改善に効果的です。実際に、「ヨガをすると身体の芯からポカポカ温まるのを感じる」という声も。今回は、ヨガの“温め効果”に注目して、なぜヨガが身体を温めてくれるのか、そして初心者でも簡単にできるポーズを2つご紹介します。
呼吸に合わせ、ゆっくり身体を動かすヨガ。身体に負担の少ないゆったりした動きは、凝り固まった筋肉をほぐし、血流の改善に効果的です。実際に、「ヨガをすると身体の芯からポカポカ温まるのを感じる」という声も。今回は、ヨガの“温め効果”に注目して、なぜヨガが身体を温めてくれるのか、そして初心者でも簡単にできるポーズを2つご紹介します。
身体を温めるカギは、骨盤周りの血流
ヨガの特徴は、呼吸に合わせて身体を動かすということ。呼吸に合わせて身体を伸ばしたり、ひねったりすると、無理なく自然な形で身体を動かすことができます。反対に、無理に身体を動かそうとすると、呼吸は途切れ途切れになりがち。そうすると身体は緊張し、筋肉はカチカチに固まり、血流も滞ってしまいます。
呼吸がスムーズになると、身体の隅々まで血液が運ばれ、熱が全身に行き渡ります。特に、骨盤周りの血流が良くなると、身体を温める効果が高まります。寒い時、下腹部にカイロを貼ったり、湯たんぽを置いたりすると、全身がポカポカ温まってきますよね。これは、下腹部や骨盤周りには常に大量の血液が流れていて、その血液を温めることで、温かい血液が全身を巡るようになるから。
また、骨盤周りは自律神経やホルモンにも大きく関わっています。そのため、骨盤周りを温めることで自律神経とホルモンのバランスも調整できるといわれています。
胸を開き、気分もUPする「菩提樹のポーズ」
では、ヨガ初心者でも簡単に取り組めて、身体を温める効果のあるポーズを2つご紹介します。
まずは、「菩提樹のポーズ」。「菩提樹」とは樹木の名前で、仏教の開祖であるブッダが、この木の根元に座って悟りを得たといわれています。「菩提樹のポーズ」は、骨盤を地面と垂直に立たせ、正しい位置に保つことで、全身の姿勢をよくして血流をスムーズにする効果があります。さらに、胸を開くので新鮮な酸素をたくさん取り込むのにも効果的。寒くなると、つい肩や背中が丸まって、姿勢が縮こまってしまいますよね。すると、胸に酸素が入りにくくなり、気分も沈みがちになってしまいます。
そんな時には胸を開くことが大切。胸を開くと、自然と背筋が伸びて気持ちが明るく、ポジティブな気分になります。ヨガで全身の血流をよくして、身体にも心にもハツラツとした元気を取り戻しましょう!
■菩提樹のポーズ
座って行ってもOKです。座る時は、骨盤をまっすぐ立たせることを意識しましょう。背中が丸まってしまう場合は、座布団やクッションの上に座ると、骨盤が立ちやすくなります。
1.息をゆっくり吸いながら、両手を頭の後ろで組みます。ひじ、わき、胸を無理のない範囲まで開いて、視線はやや上へ向けましょう。
2.息を吐きながら、上体を右側へ倒します。この時、左ひじをまっすぐ引き上げると胸が開きます。視線は斜め上へ向け、ゆっくりしたペースで呼吸を続けます。2~3呼吸、姿勢をキープしましょう。
3.息を吸いながら元に戻り、同様に左側も行います。
4.息をゆっくり吐きながら、上体を右へねじり、やや後ろを見ます。骨盤から下はどっしり安定させ、動かさないように意識しましょう。そのポーズで2~3呼吸します。
5.息を吸いながら元に戻り、同様に左側も行います。
6.息を吐きながら、頭の重みを手に預けるようにして上を向きます。両ひじを左右に張り、胸を開きましょう。この姿勢で2~3呼吸します。
7.息を吸いながら元に戻ります。
体の深層部にある筋肉を強化する「英雄のポーズ1」
座りっぱなしだったり、運動不足が続いたりすると、太ももの付け根(そけい部)が硬くなってしまいます。ここが硬くなると老廃物の循環が滞り、脚のむくみにつながります。
そんな時にぜひ取り入れたいのが、「英雄のポーズ1」。骨盤をしっかり立たせ、脚を前後に開くことで、骨盤周りの血流がよくなります。さらにそけい部も刺激されて、老廃物の循環が改善されます。また、体の深層部にある筋肉(インナーマッスル)が活性化され、プロポーションをキープしたり、太りにくい体質を作ったりするうれしい効果も!早速トライしてみましょう。
■英雄のポーズ1
1.両手を高く上げ、まっすぐな姿勢で立ちます。上体を安定させたまま、片足を大きく後ろに引きます。
2.後ろに引いた足のつま先を約30度斜め外へ向けます。この時、できるだけ足裏は床につけましょう。難しければ、かかとが上がってしまってもOKです。
3.後ろ足の膝をまっすぐ伸ばしたまま、前膝を約90度折り曲げ、腰を落とします。この時、上体は前に倒さず、骨盤を垂直に立てることを意識してください。この姿勢で5回深呼吸します。
4.両手を腰にあて、後ろ足を前足にそろえましょう。
5.同様に反対の脚も行います。
「菩提樹のポーズ」と「英雄のポーズ1」は、初心者でも気軽に取り組めるヨガのポーズとして代表的なものです。1日のうち、どの時間帯に行ってもいいですが、できるなら、朝に行うのがおすすめ。特に「菩提樹のポーズ1」は胸を開き、神経を活性化させてくれ、さらに血の巡りもよくしてくれるので、目覚めにふさわしいポーズです。
身体を温めるだけでなく、心にも元気をくれるヨガ。ぜひ、毎日の習慣に取り入れたいですね。
関連する投稿
旬の梅が出回る5月から6月にかけての間は、梅の実やガラス瓶をスーパーなどで見かける機会が多いものです。この時期は、「梅仕事」を行うことが一種の季節行事とされてきました。夏の疲労回復対策も兼ねて、いちばんおいしい時期の梅を使った自家製の保存食作りにチャレンジしてみましょう。
5月は「自転車月間」と国土交通省でも定められ、自転車での健康づくりにより注目が集まるはずです。過ごしやすい爽やかな時期だからこそ、ご近所の移動だけでなく、行動範囲を広げてサイクリングに散歩、ウォーキングを組み合わせる方法をご紹介。自転車によって得られるメリットについても触れています。
健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?
人生100年時代に向けて寿命の捉え方も変化し、日常を制限なく生活できる期間とされる健康寿命への関心が高まっています。健康的な人生の時間を延ばすには、どんな生活を送るといいのでしょう。近年の研究では、テニスをする人はまったくしない人に対して死亡率が47%少なく、習慣化している人は平均寿命が9.7年も長いことが分かっています。今回は、テニスの習慣化による健康効果や寿命を延ばす理由について解説します。
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。
寒い季節に出番の多い使い捨てカイロですが、屋外で使うだけになっていませんか?カイロは風邪のひきはじめや、手足・おなか・全身の冷え緩和と幅広く使えます。最近は機能もアップしていますので、さまざまなシーンで役立ちます。体調のくずれ、冷え、疲れ、だるさなどに、カイロを使ってからだを養生することもできます。今回は、貼るタイプのカイロの活用法を中心にご紹介します。
最新の投稿
旬の梅が出回る5月から6月にかけての間は、梅の実やガラス瓶をスーパーなどで見かける機会が多いものです。この時期は、「梅仕事」を行うことが一種の季節行事とされてきました。夏の疲労回復対策も兼ねて、いちばんおいしい時期の梅を使った自家製の保存食作りにチャレンジしてみましょう。
季節ごとに初めて取れる「初物」には、農作物や魚類までさまざまな食材が含まれます。初物の代表ともいえる「初鰹」は5月に旬を迎え、これから食べる機会が増えるでしょう。鰹以外にも、日本人が初物の食材を好んで食べるのには、江戸時代の文化にルーツがあります。今回は、そんな初物の由来についてご紹介します。
5月は「自転車月間」と国土交通省でも定められ、自転車での健康づくりにより注目が集まるはずです。過ごしやすい爽やかな時期だからこそ、ご近所の移動だけでなく、行動範囲を広げてサイクリングに散歩、ウォーキングを組み合わせる方法をご紹介。自転車によって得られるメリットについても触れています。
健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?
人生100年時代に向けて寿命の捉え方も変化し、日常を制限なく生活できる期間とされる健康寿命への関心が高まっています。健康的な人生の時間を延ばすには、どんな生活を送るといいのでしょう。近年の研究では、テニスをする人はまったくしない人に対して死亡率が47%少なく、習慣化している人は平均寿命が9.7年も長いことが分かっています。今回は、テニスの習慣化による健康効果や寿命を延ばす理由について解説します。
朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。